映画「淵に立つ」を観た。

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浅野忠信主演の映画「淵に立つ」を観た。

この映画は昨年の第69回カンヌ国際映画祭で「ある視点」部門の審査員賞を受賞した、正に世界が認めた作品である。

 

映画はごく平凡な家庭に、父親の古い友人である浅野忠信演じる八坂が突如訪ねてくるところから始まる。そこからこの映画の静かな恐怖が動き出すのだ。

 

例えるなら、それはまるで静かにゆっくり走るジェッコースターのような感じで、観るものは気付いた時にはゴールでグッタリとすることになる。

 

ちなみに僕なりにこの映画の感想を一言で言うと「浅野忠信を正しく使った映画」である。

 

この映画の凄さは沢山あるのだが、やはり個人的にお薦めなのは浅野忠信の存在。僕は彼には他の役者には無いある物があると思っている。それはズバリ「狂気スイッチ」だ。

 

彼の存在を脳裏に叩き込まれたフェイクドキュメンタリーの傑作「Focus」や、庵野監督の実写映画「ラブ&ポップ」等で見せる普通の状態、つまりOFFから突如「狂気スイッチ」がONになる、あの瞬間の凄まじい狂人の演技はもはやトラウマレベル。

 

そのため、彼がとても素敵な「良い普通の人」として出演している「劒岳 点の記」とかハリウッドのSF映画「バトルシップ」とかを観ていても、「いつ彼の狂気スイッチがONになるんだ?」と本編の登山の恐怖や、エイリアンとのバトルそっちのけでハラハラして落ち着かないのだ。

 

そんな浅野忠信の「狂気スイッチ」だが、彼もここに来るまで沢山の経験を積んできただけの事はある。今作では「狂気スイッチ」の入り方が今までと違うのだ。

 

今作では登場からすでに全開でONでありながら、しかし本当はOFFなのかも?と思わせる実に巧みな演技を魅せる。これはもう本当に彼しか出来ない演技だと思う。

 

というわけで彼のファンは必見であります。

 

そして来年あたり結婚を考えてて、お二人でゼクシィとか読んでいるラブラブカップルにも超お薦めです!!観終わった後、死にそうになるぐらい「家族」の在り方を考えるようになりますからね!!

 

とっ、ちょっとふざけた感じで感想を書きましたが、この作品は本当に傑作だと思います。興味のある方はネタバレしてる予告編は絶対に観ないようにして、ご鑑賞ください。

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