ここに一枚の写真がある。
写真撮影を楽しむ、ちびっ子達の様子を捉えた一見何の変哲も無い写真。
しかし、じっくり見ていただきたい。
・・・おわかりいただけただろうか?
写真の右端の柱の下に、まるで助けを求めて叫んでいるように見える男性の姿が写り込んでいるである。
そう、これはこの世に未練を残し、この地を彷徨う地縛霊「タカマツ」である。(前もこのパターンやったな)
そんなわけで今日は下関の東亜大学内で行われた、子ども写真教室の講師を担当させていただきました。
つい先日、起業塾で社会人の方を前に、プレゼンをしたばかりの自分が今度は一転、年長から小学4年生のちびっ子達に、写真の撮り方をお話するという、この振り幅の広さ。
同じ「人前で話す」という状況でありながら、全くアプローチの仕方を変えなければならないので、とにかく気持ちの切り替えが大変だった。
そんな写真教室。
いざ始まってみると、ちびっ子達のフィルターを通さない直球の感情表現が実に新鮮であった。
スクリーンにサンプルの猫の画像が映ると「自分ちも猫飼ってるよ!」と飼っている猫ちゃんの特徴を熱く語りだし、お台場のガンダムの画像が出ると別のちびっ子が「自分もそこに行った!」と旅の思い出を語りだす。
起業塾のシリアスなプレゼンではありえなかった、このちびっ子オーディエンス達の熱すぎるレスポンスの良さは、さながら有名ロックアーティストのライブのようであった。
この時感じたのは、ちびっ子のレスポンスに対応しつつ、それでも説明を続けるというのは至難の業だという事。
無視するわけにもいかず、かと言って説明をしなければ講座はなりたたない。この切り返しは本当に大変であった。
そんなこんなで写真撮影の説明をしたあと、いよいよ実際の撮影にはいったのだが、ここで問題発生。
元気のいいちびっ子達も、いざ撮影に入ると友達をモデルに撮影するのは恥ずかしいようであった。
その様子をとりあえず見ていたのだが、このまま失速してしまっては、せっかくのちびっ子達の貴重な1日が台無しである。
その瞬間、覚悟が決まった。
「みんなアアアアアア!!僕を撮れエエエエエエエ!!!!」
と自らモデルをかってでたのだ。
竹熊健太郎、 相原コージの「サルでも描けるまんが教室」にそんなシーンがあったが、あの感じである(分かる人だけ分かってください)
しかしその瞬間ちびっ子達の目が輝き出した!
またたく間に無数のカメラに囲まれ激写されたのだ!!
「子どもの心を開かせるには、まず己が身を捧げるべし」
恥も外聞もかなぐり捨てて、ちびっ子の専属モデルになった瞬間、ようやく、ちびっ子達と心が通った気がした。
その時の様子を捉えたのが先の画像である。
しばらくちびっ子カメラマンの、灼熱のアスファルトに寝て❤、といったハードな要求に応えていくうちに、ちびっ子達も撮られる側も面白いと思ったようで、あとは各々時間いっぱいまで撮影を楽しんでいた。
いい写真が撮れると自慢げに「見て見て」とわざわざ見せに来てくれるのが、なんとも可愛らしい。
最後はお気に入りの写真をプリンターで印刷して講座は終了した。
自分自身の改善すべきポイントは山程あるが、とにかくちびっ子達が楽しかったのであればそれで良しとしよう。
しかし一つ気がかりが。
ちびっ子持参のカメラのデータには無数の謎の男(僕)の姿が写っているのである。それもゾンビのように床に這いつくばってたり、恐怖の雄叫びを上げているドアップとかが。
これ保護者の方が見たらどう思うんだろうか?
事情を知らぬ保護者がオカルト系の番組に投稿。
霊能力者から「これは本物の心霊写真です」とかお墨付きもらったりしたら最高なんだがw
そんなわけで今日の講座に参加してくれたちびっ子の皆さん!お話聞いてくれてありがとう!
そして楽しい写真、いっぱい撮ってちょうだい!
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