ここ最近の超不安定な気候のせいで自律神経がポンコツのおいらは、職場で仕事するフリするだけで精一杯!
あ~このボロい体!いっそ丈夫な機械に交換したい!足も腕も全部!!しまいにゃ脳も機械化したらもっと賢くなるのに!!でも待てよ・・・そうなると「自分」が「自分」で存在出来る境ってどこなんだろう?
「自分」って認識しているのが、ただの電気信号だったら「自分」ってただのパソコンやスマホと変わらんじゃん!俺の!電気信号なんかじゃない!俺である事の証明!つまり魂!「ゴースト」!それは本当に存在するのか!?
というわけでそんな内容の映画「ゴースト・イン・ザ・シェル」を鑑賞しました。
この映画は世界的に有名な日本の漫画「攻殻機動隊」をハリウッドが実写化したもので、原作とそれをアニメ化した作品が超大好きな自分は当然速攻で観に行きました。
でっいきなり感想ですが、ズバリ「攻殻機動隊 入門編」ってのが自分の感想です。
まず映画を観て分かるのは監督らスタッフがいかに原作を大事にしているかという事。過去、日本の原作作品のハリウッド実写化と言えば、ロクなものが出来ないというのが定番化していますが、今作はその中でもかなり頑張っています。
でもそれがまた難しいところで、自分みたいなコアなファンからすると、あまりにもそのままのシーンやエピソードが多くて、どうせならもっと独自路線突っ走ればいいのにと思ってしまいました。
そして特に感じたのが大作でSFをやる難しさ。
「攻殻機動隊」は体をサイボーグ化した「義体」、そしてネットに直接アクセス出来る「電脳」を敵がハッキングしたり、逆に相手の「電脳」に入り込む「ダイブ」など、正に一級のハードSFの設定がてんこ盛りでそれが魅力なんですが、今回の映画はSF慣れしていないお客さんが付いこれない事を恐れてか、それらの要素はかなりマイルドになっています。
そういうわけで原作や過去のアニメ化された作品のファンにはちょいと物足りない作品ですが、今まで「攻殻機動隊」を観た事ない方なら結構楽しめるんではないでしょうか?
もしこの映画を観て「攻殻機動隊」に興味を持たれたら、今作のベースになっている押井守監督の劇場アニメ版「攻殻機動隊」か、恐ろしい程の完成度を誇るテレビシリーズ版をぜひご覧下さい。
追記
この映画で気に入ったのは、例の本来アジア人が演じる役を白人が演じる事についての問題を「攻殻機動隊」らしいやり方で納得させたこと。これは上手いな~と思いました。
逆にもっともダメだったのは劇伴!!
あの名曲の、あの扱い方はあまりに酷いだろうと、オリジナルの音楽を担当した川井憲次のファンである自分はちょっとキレた(笑)
とっそんな具合に一人であれこれ言いたくなるぐらい「攻殻機動隊」は凄い作品なのです。
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