「シン・ゴジラ」を観ようかどうか迷っている方にネタバレにならない程度に少しだけアドバイスを。
①実はほとんど会話劇。
最初っから最後まで派手なドンパチ物を期待すると、この展開には驚くと思います。僕が見た感じ約七割は会議室での会話劇でした。
しかし下手をすれば本当に地味になりかねない会話を、テンポのいい編集で繋いでいるのでそんなに退屈はしません。
特に前半のゴジラ出現時における日本政府の対応のダメダメぶりはかなり笑えると同時に悲しくもなります。
②実はほとんど実写版エヴァ。
これは「シン・ゴジラ」を観たエヴァファンなら、みんな感じた事だと思います。
エヴァンゲリオンの存在しない世界で、エヴァの敵である「使徒」をゴジラに置き換えたのか今回のシン・ゴジラといってもいいぐらい思いっきりエヴァでした。
それゆえエヴァを観た事がない人ほど、この「シン・ゴジラ」の展開や庵野監督の演出に驚かれるようです。
それはちょうど僕らが初めてエヴァを観た時の驚きと同じようなものだと思いました。
③自衛隊大活躍。
自衛隊が大活躍するのは怪獣映画では当然お約束なのですが、何かしらの思想がある方にはけしからん!となるかもしれません。
でもやはり自衛隊はカッコイイです。
④余計なヒューマンドラマ一切無し。
登場人物の家族とか、主人公とヒロインが元恋人同士とか、兄をゴジラに殺されて復讐を誓う弟とかそんなドラマは一切ありません。
あくまでもどう人間がゴジラを倒すのか?に徹底的に焦点を絞っています。まさに「怪獣映画」なのです。
あれこれ書きましたがこれらは人によっては良い点と思えるし、もしかしたら欠点になるかもしれません。
でも確実に言えるのは日本に住んでいる我々は観ておいて損はない映画、という事です。
実は日本は本当に何度も怪獣に襲われています。
ある怪獣は毎年必ず襲いかかってきます。
それは「台風」と呼ばれています。
そして時には「地震」や「津波」、そして「戦争」による「空襲」、さらに「原爆」という怪獣が日本を壊し、多くの人命を奪ってきました。近年では「原発」という怪獣が人の生活を奪っています。
しかしこれだけ酷い目にあっても日本は立ち直ってきました。
今回の映画はそんな「日本」と、生きた災害「ゴジラ」との一騎打ちが描かれているのです。
というわけでまだ未見の方はぜひともご鑑賞ください。
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